石綿健康被害救済法の抜本改正に向けて、患者と家族の会が3つの緊急要求
中皮腫・アスベスト疾患・患者と家族の会(小菅千恵子会長)は、今秋、石綿健康被害救済法(石綿救済法)の抜本改正に向けて3つの緊急要求を発表しました。2005年5月に兵庫県尼崎市で起きたクボタショックがアスベスト公害の凄まじい実相を暴き、国内を震撼させたことにより、政府がそれまでのアスベスト規制対策を検証し、翌2006年石綿救済法を制定し、アスベスト被害にすき間のない補償救済を実現することを約束しました。しかし、その約束は未だに果たされていません。2021年度、石綿救済法施行から15年目を迎え、環境省の中央環境審議会環境保健部会石綿健康被害救済小委員会で制度の見直しを議論することになっていますが、現在まで開催の見込みが示されていません。患者と家族の会は早期に石綿救済小委員会を開催し、アスベスト被害の当事者である患者と家族の代表を委員に参画させ、現行の石綿救済制度の問題点について早急に議論を始めるべきと主張しています。東京労働安全衛生センターは、2004年2月、患者と家族の会発足以来、同会の事務局の一端を担い、その活動をサポートしてきました。当会も患者と家族の会の3つの緊急要求を支持し、ともに取り組みを進めていきます。